DataMigrator は、データウェアハウスやデータマートの構築や保守作業を自動化する一連のソフトウェアコンポーネントです。DataMigrator を使用して、次のことを行えます。
- さまざまな種類のフォーマットおよびオペレーティングシステムのデータソースへのアクセス
- 複数のデータソースを 1 つまたは複数のターゲットソースに統合する。
- 強力なデータクレンジングルールおよび変換ロジックを適用する。
- データの集計とロールアップの作成により意思決定をサポートする。
- 大規模データに対応した特別なデータローダを使用する。
- ユーザが定義した間隔、イベント発生時、または条件指定に基づいてデータの更新をスケジュールする。
- SCD (Slowly Changing Dimension) を使用してスタースキーマをロードする。
- 主要サーバの動作状況をモニタ、管理する。
- 詳細なログ情報およびトランザクション統計を表示する。
DataMigrator は、真のクライアント/サーバミドルウェアソリューションであるため、通信プロトコルやデータソースサブシステムを意識することなく利用することができます。
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DataMigrator は、次の 2 つの主要コンポーネントと 1 つの補助コンポーネントで構成されています。
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DataMigrator Server DataMigrator の操作をサポートするサーバをインストールし、構成する必要があります。DataMigrator の主な設計要素であるデータおよびプロセスフローは、このサーバに格納されて実行されます。
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DataMigrator データ管理コンソール データ管理コンソールは、DataMigrator の主要コンポーネントであるグラフィカルユーザインターフェースです。データ管理コンソールは、Windows マシンで動作し、ここでデータフローおよびプロセスフローを設計、テスト、実行します。
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サーバ Web コンソール サーバ Web コンソールは、サーバとともにインストールされます。サーバ Web コンソールでは、ブラウザベースのサーバ管理タスクを実行することができます。
DataMigrator でターゲットデータ構築のためのデータフローやプロセスフローを作成するには、これらのコンポーネントをインストールし、構成する必要があります。
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データウェアハウスやデータマートなどのデータターゲットを構築するためのデータフローおよびプロセスフローは、このサーバに格納されて実行されます。サーバは次のコンポーネントで構成されています。
- 複数のエンジン - データのソート、変換、Email 通知、スケジュール、セキュリティルールに使用されます。
- 読み込み/書き込みアダプタ - データの抽出とロードに使用されます。
- メタデータ (シノニム) - フィールド情報およびソースデータおよびターゲットデータへのアクセスルールが記述された、拡張子が .mas、.acx のファイルです。
- データフロー - データ抽出、データ変換、データターゲットへのロードを実行するための必要な手順が記述されたプロシジャです。このプロシジャは、データ管理コンソールで作成され、次の 2 つのファイルとしてサーバに格納されます。
- 拡張子が .fex のプロシジャファイル。これは実行可能ファイルです。
- 拡張子が .etg のファイル。このファイルには、グラフィカル表示に必要な詳細情報が格納されます。
- プロセスフロー - データフローと他のオブジェクトとの接続に必要な手順が記述されています。これらの手順は、データフローと同様に、データ管理コンソールで作成され、拡張子が .fex および.etg のファイルとしてサーバに格納されます。
- DataMigrator 内部テーブル - DataMigrator ログおよびランタイム統計が格納されます。
- ストアドプロシジャ - 特定のタスクの手順が記述されています。このプロシジャは、データ管理コンソールのテキストエディタで編集します。
- iWay リモートサーバ (オプション) - ソースデータが DataMigrator Server とは別のプラットフォーム上に配置されている場合、リモートサーバにアクセスする必要があります。ソースデータの抽出に必要なアダプタは、リモートサーバ (SUB Server) 上に配置します。SUB Server は必須ではありませんが、1 つまたは複数の SUB Server が多くの DataMigrator サイトで使用されています。
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DataMigrator データ管理コンソールは、Windows 2000、Windows XP、Windows 2003、Windows 7 で動作するグラフィカルユーザインターフェースです。データ管理コンソールを使用して、次のことを行えます。
- データフローとプロセスフローの設計およびテスト
- ストアドプロシジャの作成および実行
- データアダプタの追加および構成
- シノニムおよびデータアダプタの構成のテスト
- シノニムの作成および編集によるメタデータの管理
- ログとレポート統計の表示
下図は、データ管理コンソールをデータフロー表示にしたときのメインウィンドウです。